TPPを知ろう!
STEP1
■第1章
TPPって何?
■第2章
「TPPで発展!」
の勘違い
■第3章
TPPに入ると
どうなる?
■第4章
なぜ日本は加盟
したい?
■第5章
TPPでは
幸せになれない
■第6章
わたしたちに
できること
STEP2
■第7章
TPPと遺伝
子組換え
■第8章
経団連会長と
TPPの関係
■第9章
自由貿易につ
いて考えよう
STEP3
■TPPに関する
Q&A
by 安田美絵 @ ルナ・オーガニック・インスティテュート
環太平洋経済連携協定
第2章「TPPで発展!」の勘違い
2.「関税なくせば輸出が伸びる」のウソ
輸出入に関わる税金が「関税」。
参加国の間で、これを全部無くしてしまおう、というのがTPPの基本だ。
TPP推進派は、関税をなくせば、輸出先での値段が安くなり、日本の工業製品が売りやすくなる、と言っている。
でもホントにそうかな?
たとえば、アメリカが日本のテレビを輸入するとき、そこにかかる税金は0~5%、自動車の場合は2.5%
仮に1ドル100円のときに日本で100万円の自動車があるとする。100万円=1万ドル、関税の2.5%を足すと、1万250ドルになる。それが関税をなくせば1万ドル。なんだか、たいした違いじゃないような気もするね。でも少しでも安くなれば多少は売りやすくなるかな。
でも、円高になったらどうなるだろう?
1ドル90円になれば、100万円=1万1111ドル。おやおや、関税がなくなっても、円高になると、売値は高くなっちゃうぞ。
つまり現代では、関税が既に結構低いので、製品の売りやすさにはあまり関係しないんだ。
それより為替、つまり円がドルや他の通貨と比べて、高いか安いかのほうが、ずっと大きな問題なんだよ。円高になると、どうしても輸出品は売りにくくなる。
だから、関税をなくしたからと言って、工業製品が売りやすくなる、っていうのは大きな勘違いだ。
今韓国製品の売れ行きがいいのは、韓国の通貨ウォンが下落しているから。2008年9月以降、ウォンが40%も下落したため、いつも4割引セールをやっているようなものなんだ。
「サルでもわかるTPP(環太平洋経済連携協定)」
by 安田美絵 @ ルナ・オーガニック・インスティテュート(マクロビオティック料理教室&持続可能な食の学校)