by 安田美絵 @ ルナ・オーガニック・インスティテュート
環太平洋経済連携協定
TPPを知ろう!
STEP1
■第1章
TPPって何?
■第2章
「TPPで発展!」
の勘違い
■第3章
TPPに入ると
どうなる?
■第4章
なぜ日本は加盟
したい?
■第5章
TPPでは
幸せになれない
■第6章
わたしたちに
できること
STEP2
■第7章
TPPと遺伝
子組換え
■第8章
経団連会長と
TPPの関係
■第9章
自由貿易につ
いて考えよう
STEP3
■TPPに関する
Q&A
第3章 TPPに入るとどうなる?
6.「金融」の国境がなくなると…
「金融」の国境を取り払う、ってどういうこと?
日本人が貯金や共済として預けたお金は、その金融機関の倉庫に眠っているわけじゃない。金融機関はそのお金を、他の人や会社に貸し付けたり、株や不動産などに投資したりする。これを「資金の運用」と呼ぶよ。倉庫に眠らせてたらお金は増えないけれど、運用すれば利子を取ったり、株の配当をもらったりできて、だんだん増えていくからね。
資金の運用は、できるだけ日本国内でされたほうがいい。日本国内でお金が回れば、日本の景気がよくなるからだ。とはいっても、金融機関は一番儲かりそうだと思うところに投資するから、その投資先が海外になることも当然ある。
でも、これだけは日本国内で運用しなきゃダメ! と決められていたものがある。たとえば、「ゆうちょ」(郵便貯金)、かんぽ(郵便局の簡易保険)、農協共済。
こうした規制はやはり「非関税障壁」だ。
その決まりさえなくなれば、これらの莫大な資金がウォール街(証券会社や銀行が集中しているアメリカの街)に流れ込む。そして、ウォール街の連中の儲けが増える。これがアメリカの狙いだ。
でもその代わりに日本国内でお金が回らなくなるから、日本経済はますます停滞しちゃうよ。
「サルでもわかるTPP(環太平洋経済連携協定)」
by 安田美絵 @ ルナ・オーガニック・インスティテュート(マクロビオティック料理教室&持続可能な食の学校)